賀川豊彦学会

第36回賀川豊彦学会大会を開催しました

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2024年9月13日(金)〜14日(土)に鳴門市賀川豊彦記念館で大会を開催しました。学会初の徳島での開催でした。

13日の大会では、現地参加者とオンライン参加者を含め、30名以上が集まり、松野尾裕氏(愛媛大学名誉教授)による基調講演「賀川豊彦と農民福音学校運動」をはじめ、金スヨン「賀川豊彦とキリスト教社会主義」、森田明彦「賀川豊彦『宇宙の目的』再訪」、藤田潔「賀川豊彦の完全宗教教育思想」各氏の研究発表が行われました。大会後は、宿泊先でもある大鳥居苑にて懇親会が開かれ、互いの近況報告や情報交換を行い、交流を深めました。

14日はワークショップとして、賀川豊彦が少年時代を過ごしたゆかりの場所を貸切バスで巡りました。農民福音学校発祥の建物で現在の鳴門市賀川豊彦記念館のモデルともなった船本牧舎見学から始まり、賀川家墓所、今は草むらとなっている賀川家跡、また付近の山や川に囲まれた風景の中を歩きました。また、磯部家跡や賀川が四書
五経を学んだ正因禅寺にも訪れました。さらに、賀川のマネージャー役となり賀川と共に全国への伝道旅行を行った黒田四郎氏と関わりの深い石井教会も訪れ、黒田氏のお孫様で現在の石井教会牧師の黒田道郎牧師から、教会設立の様子や賀川との思い出などのお話を伺いました。また、眉山頂上付近にある『死線を越えて』の石碑も訪れました。昼食では、徳島の旬の魚「ぼうぜ」をいただき、昼食後は賀川の小説『死線を越えて』に登場する通町を歩きました。森家跡、郵便局、井関書店、通町教会跡地などを巡り、キリスト教と出会った頃の青年時代の賀川に思いを馳せる、盛りだくさんの大変充実したワークショップとなりました。

また今大会では、徳島新聞と朝日新聞に取材いただいたことも、良い記念になりました。

鳴門市賀川豊彦記念館の皆様、特に認定NPO法人賀川豊彦記念・鳴門友愛会の皆様には、会場でのご対応から宿泊場所への送迎、またワークショップのご案内に至るまで、準備段階から当日まで、大変お世話になりました。感謝申し上げます。

また今回も、大会共催となってくださった明治学院大学キリスト教研究所に、お礼を申し上げます。

第36回賀川豊彦学会大会を開催しました