当財団は昭和13年4月に創設され、1982年に社会教育事業として賀川豊彦記念松沢資料館(英名:Kagawa Archives&Resource Center)を設置しました。当資料館は博物館法における登録博物館で、学識経験者である館長、資格を持つ学芸員、およびその他スタッフにより日常業務を行っています。
主な事業活動は、資料の基本調査と収集(購入、複写)、保存科学に基づく合理的な保管、また利用に供するために構築しているデータベースと目録の作成、そして展示による学習施設の運営などです。その他、講演会、読書会、映画会、レクチャー、執筆および出版、ホームページのコンテンツ発信などを通じて、社会教育機関としての事業を行っています。2016年度より、先駆的な社会改造を実践した賀川豊彦の志を継承発展させるために「賀川豊彦賞」と「出版助成」の事業を開始しました。
こうした事業を支えるために、収益事業として賃貸事業(資料館施設および松沢生協ビル)、貸室事業(礼拝堂)を行っています。
ご来館を心から歓迎いたします。
賀川豊彦は、明治・大正・昭和の激動の時代を生き抜いた社会改革者であり、平和運動の指導者、教育者です。若くして神戸の極貧地域に住み込み、その後は労働運動や農民運動、さらに協同組合運動に携わり、貧困の克服のために働きました。熱烈なキリスト者であり、生前、自分は「キリストのための放浪者」であり、「風のように」歩き続ける、と語っていました。
2015年に国際連合で採択された「だれ一人とり残されることのない社会」建設のための持続可能な開発目標に先駆けること100年以上前から、賀川は日本においてその先駆的な働きを終生続け、1960年に71歳でこの世を去りました。今こそ賀川の人となりや思想、具体的な働きに思いを馳せ、日本のみならず世界の向かうべき道筋を、ともに考え、創り出していきましょう。
公益財団法人賀川事業団雲柱社
理事長 石井マヤコ
各年度毎の事業計画・事業報告関連資料を PDF でダウンロードいただけます。
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公益財団法人賀川事業団雲柱社 定款 PDF