賀川豊彦賞
特定非営利活動法人 抱樸(ほうぼく) 福岡県北九州市
理事長 奥田 知志 氏
選考理由
同法人は、1988年以降、社会の最底辺に追いやられている路上生活者の方々の支援から始まり、現在では孤老、生活保護家庭の子ども、刑余者など困窮・孤立者への持続的かつ伴奏的な支援をしており、そのため地域や自治体との協力のもとに、トータルな支援プログラムを展開しています。それは単に経済的困窮のみならず、関係性の困窮(無縁社会における孤立)からの解放を目指す、人と社会の新たな創造のための重要な指針を与えるものであります。賀川豊彦が明治、大正、昭和にかけて、救貧から防貧へ、トータルな思想的・実践的展開をしたことにも通底します。
ちなみに、樸とは、原木の意。「抱かれた原木・樸は、やがて柱となり、梁となり、家具となり、人の住処となる。杖となり、楯となり、道具となって誰かの助けとなる。」(奥田知志)
以上