2017年度第2回賀川豊彦賞と出版助成の受賞者は、以下のとおり決定いたしました。
<受賞者>
認定特定非営利活動法人フードバンク山梨
理事長 米山 けい子 氏
<選考理由>
フードバンク山梨は2008年、「もったいない食品(食品ロス)を福祉に役立てる活動」として、米山けい子氏と仲間たちにより山梨県南アルプス市に設立されました。
日本は戦後経済成長を経て飽食社会になって久しいですが、それに伴い、毎年、未使用の食材や「わけあり」食品が大量に廃棄されてきました。しかし、その陰で、貧富の格差はますます広がり、自らのいのちや健康を支える日々の糧にこと欠く人々が確実に増え、深刻な社会問題になってきています。
フードバンク山梨はそのような人々の「食のセーフティネット」として、その方々に食材をお届けするともに、その都度、手書きの手紙を添えるなど、その人々の心にも寄り添う細やかな支援活動を展開してこられました。このために多くのボランティアや支援者の輪を広げ、食品会社などさまざまの企業にも参加を呼びかけるとともに、行政や公私立学校とも連携し、いまや、そのトータルな地域ぐるみのフードバンク運動は、「山梨モデル」として、その先駆的な活動は他のフードバンクからも注目されています。フードバンク山梨はまた、「全国フードバンク推進協議会」の事務局として全国運動の推進役を果たすとともに、国や自治体などにも鋭意政策提言をしています。
<受賞者>
岩田三枝子氏 東京基督教大学准教授
<対象作品>
「賀川ハル研究―信仰・女性・市民社会」
以上